グループインタビューを成功させるための7つのポイントを解説

マーケティングの現場では、消費者心理を深く理解することが求められます。そのために使われる手法が複数人を集めて同時にインタビューを実施する「グループインタビュー」。インタビューを成功させるために意識しておきたいポイントを解説します。

目次

(1)グループインタビュー実施の目的をはっきりとさせる

グループインタビューは、アンケート調査などの定量調査ではわからない消費者意識や行動の「理由」をとらえることを得意としています。数字ではなく、自社の商品や広告について「生の声」を聞くことができるので、質問の工夫次第では、消費者自身も気づいていない欲求「インサイト」の発見に辿りつくこともできます。

(2)集団の「力」を活かすこと

グループインタビューの対となるのがデプスインタビュー(1 on 1)です。

デプスインタビューでは、対象者個人の深いところまでわかろうとするので、極めて個別の結果が導きだされ、それら何人かのインタビューを統一的に分析するのが難しくなります。

対するグループインタビューでは、対象相互作用があるので、グループとしてある程度まとまった「結論」を導き出すことができます。

(3)仮説を立てること

グループインタビューは「とにかく消費者に聞いてみよう」という訳で、仮説無し(でも、それなりの成果を出すことができますが、こればかりでは失敗のリスクが大きくなります。まず、グループインタビューの目的をはっきりさせ、目的に沿って、おおまかな仮説を作 ってから、具体的な調査設計作業とインタビューに入ることをおすすめします。

(4)リクルーティング

前述の「目的」に沿った対象条件に従って、対象者を集めることをリクルーティングと言います。ある製品のユーザーをリクルーティングしたのに想定していたユーザーではなかったなどという極端な場合だけでなく、リクルーティングの「質」はグループインタビューの 「質」に大きく影響します。初対面の人とも自由に議論ができる社交性の有無や、意識よりも行動で対象者を条件づけすることがリクルーティングで失敗しないための注意事項です。

(5)モデレーション

司会することをモデレーションと言います。モデレーターは3つの役割を一度にこなす必要があります。自らの一人の出席者として場の中に溶け込むこと。ば全体の動向をコントロールしてテーマに沿った流れをつくること。場の中に溶け込みつつ、冷静な分析者として全体を見渡すこと。

(6)ファシビリティ

インタビューが決まれば、日程・場所の調整も重要になってきます。 グループインタビューをオフライン調査で行う場合はアクセスのよく閉じた空間であり、クライアントとの完全分離ができる会場選びが必要です。

会場の場所が対象者の応募率に影響することがあります。調査場所は対象者のプロフィー ルに合わせ 、例えば若者が対象なら渋谷、OLなら銀座や青山、ビジネスマンなら大手町 、東京などにすると、応募率が上がることがあります。場所を考慮しておくことで、道に迷う、遅刻、当日キャンセルなどのリスクを抑えることができます。

(7)デブリーフ

調査結果の要約はA4版1ページにまとめるようにします。結果の詳細はインタビュー・フローに従って、対象者の反応を記述します。最後にグループごとの発言録をつけて完成です。調査結果の要約に含めてもよいのですが、グループインタビュー結果からの提言を書くようにするとモデレーターの 能力アップにつながります。以上を考え合わせると分析・報告までモデレーターがやるべきだと言えます。

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