購買行動の基礎知識|知っておくべき購買行動モデルとおすすめツール

目次

購買行動に関する基礎知識

インターネットが暮らしに不可欠なアイテムとなった現代、マーケティングに求められるのは日々多様化する購買行動のプロセスを、Webとリアルの両面からシームレスに把握してアプローチできる組織的な運用体制の構築です。

一方で、消費者行動の本質はインターネットが普及する以前からあまり進化していないとも言われます。そこで本項ではマーケティングの基本に立ち返って「購買行動とは何か」という基礎知識から解説していきます。

購買行動とは?

「購買行動」とは、消費者が商品やサービスの存在を認知してから購入・契約にいたるまでの心理と行動のプロセスをあらわします。企業がマーケティング施策によって市場での競争優位性を確保するには購買行動の分析と調査が欠かせません。

また消費者心理を解明して正確性の高い予測を実現することは、企業のマネジメントだけでなく、社会心理学や生活科学、ミクロ経済学などの学問分野においても社会問題の解決をめざすうえで重要な研究領域とみなされています。

購買行動モデルとは?

購買行動モデルとは、消費者が商品やサービスを購買するまでの行動パターンをフレームワークでモデル化したもの。市場を構成する多様な購買行動を統合的にモデル化することで、消費行動に関する予測の精度を高めることが可能になります。

購買行動モデルを応用する上での留意点としては、購買行動モデルは統計的な例であり、現実との偏差が生じること。モデルの選択にあたっては、BtoCやBtoBのような対象領域の業種・業態、事業規模の大小などを考慮する必要があることがあげられます。

購買行動モデルの変遷

消費者行動は一定不変ではありません。消費者行動のフレームワークである購買行動モデルもまた、技術の進化や市場構造の変容とともに変遷しています。そこでこの記事では購買行動モデルの歴史的な変遷を3つの時代に分けて解説します。

1.マスメディア時代

マスメディア時代とは、商材やサービスに関する主要な情報を、テレビや新聞、雑誌などのマスメディア広告によって全ての消費者に同じ情報を同時配信することが主流だった時代のこと。大量生産と大量消費を前提としたマーケティングの黎明期といえます。

マスメディア広告は画一的な情報を一方通行に近い形で配信するため、企業と個々の消費者との双方向的なコミュニケーションはできません。また膨大なコストがかかるためマスメディア広告を提供できること自体が企業の社会的ステータスにもなる時代でした。

2.インターネット時代

インターネット時代になると、消費者はモバイルPCやスマホを利用して好きなときに好きな場所で情報検索ができるようになります。実店舗を利用せずWebで商品情報を検索し、気に入ればECショップですぐに購入できる時代です。

またブログやSNSの普及によって企業と消費者との双方向的なコミュニケーションを可能にしたのもこの時代です。特にSNSでは消費者同士の「口コミ」や「いいね」「シェアする」などのアクションが消費活動に大きな影響を及ぼすようになりました。

この時代の購買行動モデルには、インターネットやSNSならではの「検索」や「シェア」といったアクションが含まれています。

3.コンテンツマーケティング時代

インターネットの普及によって企業はマスメディア広告だけでなく、WebサイトやSNSを通じて写真や動画などのコンテンツを提供する「Webマーケティング施策」を行うことで、消費者や潜在顧客に直接アプローチできるようになりました。

その結果、消費者は興味や関心を刺激されると自ら商品情報を検索したり、WebサイトやSNSなどのコンテンツを閲覧したりするという能動的な行動プロセスが確立されました。

この時代の購買行動モデルには、消費者が自主的にコンテンツを検索・閲覧して商品の存在を「発見」すること、商品を体験した感想をSNSなどに投稿して他の消費者と感想を「共有」すること、などの新たなアクションが組み込まれます。

購買行動を分析するメリット

購買行動モデルは消費者が商品やサービスを購入するまでの心理と行動プロセスをフレームワーク化したもの。自社の事業領域に合致する購買行動モデルを分析することで、個々の顧客や消費者に最適化したマーケティング戦略の策定が可能になります。

購買行動モデルの主な種類と概要

マーケティングの購買行動モデルは時代の変遷にあわせてさまざまなタイプが構築されました。そこでここでは購買行動モデルの主な種類とその概要について解説します。

AIDA(アイダ)

AIDAは1920年代にアメリカのE・K・ストロングが提唱した理論にもとづく最初期の購買行動モデルです。消費者の行動を、Attention(認知)・Interest(関心)・Desire(欲求)・Action(行動)という4つのプロセスでモデル化しています。

AIDMA(アイドマ)

AIDMAも1920年代に提唱された最初期の購買行動モデルのひとつ。日本ではマーケティング論の基礎として現代でも応用されています。

AIDMAは、Attention・Interest・Desire・Memory(記憶)・Actionという5つのプロセスをあらわします。

AIDCAS(アイドカス)

AIDCASは、Attention・Interest・Desire・Conviction(確信)・Action・Satisfaction(満足)という6つのプロセスをあらわします。

AIDCASの特徴は「Action(行動)」の後に「Satisfaction(満足)」が加わったこと。Webマーケティングで重視される「カスタマーサクセス」の概念を導入したモデルといえます。

AISAS(アイサス)

AISASは2005年に日本の広告会社電通が提唱されたインターネット時代の購買行動モデルです。

AISASは、Attention・Interest・Search(検索)・Action・Share(共有)というプロセスをあらわします。

AISASの特徴は「Action」の前後に「Search(検索)」と「Share(共有)」が加わったこと。スマートフォンとSNSの普及による顧客行動の変化を反映したモデルです。

AISCEAS(アイシーズ、アイセアス)

AISCEASはAttention・Interest・Search・Comparison(比較)・Examination(検討)・Action・Shareというプロセスをあらわします。

AISCEASは、AISASに「Comparison」と「Examination」を追加したアップデートモデルです。

VISAS(ヴィサス)

VISASは2010年に日本人アナリストが提唱したSNSマーケティングの消費者行動モデルです。

VISASはViral (拡散)・Influence(影響)・Sympathy (共感)・Action ・Share というプロセスをあらわします。

SIPS(シップス)

SIPSは最終段階に「Action(行動)」を含まず、消費者が商品を利用した感想をSNSで共有したり、情報を拡散することを最終的な目的とする購買行動モデルです。

SIPSは、Sympathize(共感)・Identify(確認)・Participate(参加)・Share&Spread(共有と拡散)というプロセスをあらわします。

DECAX(デキャックス)

DECAXは2015年に電通が提唱した最新の購買行動モデルです。コンテンツマーケティングの普及に合わせて、消費者自身が商品やサービスを検索して「発見」することをプロセスのトップに設定しています。

DECAXは、Discovery(発見)・Engage(関係)・Check(確認)・Action・Experience(体験)という5つのプロセスをあらわします。

購買行動の調査におすすめのツール2選

最後に、購買行動の調査に役立つおすすめのツール2選を紹介します。

AD EBiS (アドエビス)/株式会社イルグルム

「アドエビス」は株式会社イルグルムが提供する広告効果測定プラットフォームです。事業規模の大小や業種業態を問わず最適なサービスでWeb施策の成果を最大化します。導入実績は1万件以上。高精度なデータ計測と活用を通じて企業の意思決定を支えます。

複数のweb広告の計測ではコンバージョンの重複を防ぎ、各施策の正確な関係性を一目で把握することが可能です。料金プランは「ライト」「スタンダード」「個別お見積り」の3タイプを用意。初期費用は無料です。

WebAntenna (ウェブアンテナ)/株式会社デジタルアイデンティティ

「ウェブアンテナ」は株式会社デジタルアイデンティティが提供する広告効果測定ツールです。バナーやリスティング広告はもちろん、SEOや自然検索の効果も解析して一元的に管理が可能。アトリビューション分析やカスタマージャーニー分析も可能です。

複数のメディアに出稿した広告も同じ管理画面で同時に確認できるので、データを集計して比較分析する手間はかかりません。基本料金はクリック数従量制で月額5万円から。初期費用は無料です。

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