ビジネスメディアのミツカル記事カテゴリ:アドテック広報とはなにか 広報と広告の違いや広報活動の種類

広報とはなにか 広報と広告の違いや広報活動の種類

#アドテック

広報は自社の活動やサービス、商品などを株主や消費者などへ広く情報発信するために重要な役割を果たします。また広報活動の手法にはさまざまな目的や手法が存在し、その考え方も多様です。

そこでこの記事では、広報とはどんなものなのかをはじめ、広報と広告の違い、広報活動の種類などについて解説します。

広報とはなにか

広報とは企業などの団体が、自社の事業内容や活動の現状、提供するサービスや商品の情報をステークホルダーに向けて広く情報発信することを指します。

ステークホルダーとは企業の株主や経営者、従業員をはじめ顧客や取引先などの企業経営に関わる利害関係者です。

企業を運営していく中で、ステークホルダーとの良好な関係は円滑な企業活動に必要不可欠といっても過言ではありません。

例えば、企業運営の中で経済活動や各種運営許可の取得は重要な働きのひとつです。

金融機関からの融資や関連業者との取引や、さまざまな許可を与える行政との関係などでは企業の信用が円滑な取引において重要な要因になります。

また、自社のサービスや商品を購入してくれる顧客、消費者はサービス提供側である企業のイメージが購買意欲につながる要因のひとつでもあります。

そして企業内部では社員のモチベーショの向上や自社について正しい情報を発信できることが正常な企業運営に必要です。

このため、企業自身の活動状況などをステークホルダーに広く知らせる働きである広報は、企業が成長していく環境を整えるためにもなくてはならない業務です。

そしてこのようにさまざまな手段を用いて広く情報を発信する広報は、企業運営を円滑にしたり自社のサービスを効率よく宣伝したりするために、企業にとって重要な役割を担っている機能といえます。

広報と広告の違い

広報はしばしば広告と同様に捉えられることがありますが、それぞれ手法が異なります。

そもそも広告はテレビや新聞、雑誌、WEBメディアといった媒体に一定の対価、つまり料金を支払って企業や商品を広く世間に伝えるものです。

あらかじめ枠は決まっていて、テレビであれば尺(時間)の長さ、新聞や雑誌であれば枠の大きさといったようにサイズによって料金も変化します。

対価を支払っていることからアピールしたいことや伝えたいことは広告を掲載する企業側で決めることができ、期間や時期も自由で、企業や商品を広く世間一般に広めるには適しています。

ただし、広告によって発信される情報は企業側からの一方通行になってしまうケースが多く、必ずしも消費者にとって魅力的な内容であるとは限りません。

一方で広報は企業や商品を正しく社会に認識してもらい、知名度を上げることが大きな目的です。

このため各種メディアに対価を支払って枠を確保するのではなく、自社サイトなどを活用し、価値ある情報や魅力ある情報を発信します。

すると、こうした情報に注目したメディアが記事として取り上げ、媒介することで世間一般に広められます。

広告と大きく異なるのはメディアという第三者が介在することで客観性が増し、信用性や説得力が高まるという点です。

しかしながら、広報の場合、いつ、どんな方法で取り上げるかはメディア側に委ねられてしまいます。

このように、広報と広告はそれぞれが異なり、双方のメリットとデメリットがあります。

つまりどちらか一方を選択するということではなく、お互いを補完しあい相乗効果を狙う関係にあると考えるのが適当です。

広報活動の種類

ここまでみてきたように広報は企業の成長に必要な機能であり、企業によっては広報を専任する部門が存在するほど重要な活動です。

また、ひとくちに広報活動といっても、単に媒体に取り上げられるのを目的としているわけではなく、その手法はさまざまものがあります。

実際には広報活動は社外広報と社内広報のほか、広報と近い関係のIRの3つに大別できます。

社外広報

社外広報は、消費者に対し企業の認知度を高めるもので、最終的にはビジネスチャンスを広げることが目的です。

このため、企業や企業の商品・サービスを社外に情報発信することが中心となります。

手段としては自社のホームページやSNSを活用するほか、ここまでのようにメディアを利用したりするものですが、具体的には次のような方法があります。

プレスリリースの作成や配信

プレスリリースは各種メディアあてに文書などによって情報を提供するものです。

社外広報ではしばしばプレスリリースによって企業情報や企業の商品・サービスをメディアにPRします。

ただし、メディア宛に配信されるプレスリリースは大量で、取捨選択して報道されるため、社外広報の際にはできるだけ興味を惹かれやすい内容で作成されなければなりません。

メディアによる取材

メディアからの取材要請があれば、これに応じるのも社外広報の一環です。

取材対応の際には伝えるべき情報をきちんと整理し、取材担当者が取材する商品やサービスを理解できるよう、わかりやすく説明するようにします。

イベントの企画や運営

社外向けのイベントの企画や運営を行うものです。

イベントによる広報では司会進行など全体を取り仕切り、自社の宣伝につながるような内容で行います。

オウンドメディアの運営

オウンドメディアを運営し、外部に情報を発信するのも広報に含まれます。

オウンドメディアとは、WEBサイトやWEBマガジン、ブログなどがこれにあたり、自社で所有するメディアです。

近年ではTwitterやFacebookといったSNSを活用することが多くなっています。

危機管理広報

自社で不測の事態が起こった場合、対外的な窓口となるのも社外広報のひとつです。

不測の事態とは情報漏えいやクレームなどで、必要に応じて記者会見なども行います。

社内広報

社内広報は社員に対し経営方針や企業理念などを周知するとともに、気づきの場を与え、行動を促すことを目的としています。

特に企業は規模が大きくなると経営の機構やマインドが伝達しにくくなるため、社内広報によって情報伝達を均一にし、共有することが大切です。

具体的には次のような方法で社内広報を行います。

社内報の作成

社内広報の基本的な方法のひとつが社内報の作成と配布です。

社内報は社内で情報を共有するとともに内容によっては、社内コミュニケーションに利用することもできます。

また、経営方針や経営理念などを社内報に記載することによって経営陣との情報共有も可能にします。

社内ブログの発信

社内ブログは社内広報では社員同士の情報共有に役立ちます。

また、既出の社内報としても活用することができます。

社内イベントの企画や運営

社内イベントの企画や運営も社内広報の一環です。

イベントは社内のコミュニケーションを活性化させ、一体感をもたらします。

IR情報

IR(インベスター・リレーションズ)は出資者である株主や投資家に対する広報活動です。

インベスターとは株主や投資家を指し、リレーションズは良好な関係を意味します。

このため企業の財務状況や経営戦略、事業展開、役員の交代など投資の判断基準となる情報を発信することがIRの主な目的です。

具体的には企業説明会、質疑応答によるスモールグループ・ミーティング、決算説明会などの方法や、統合報告書(アニュアルレポート)、これを補完するファクトブック、事業報告書といった書面でも行われます。

ただし、IRは一般的な広報とは一線を画す部分もあり、広報部門ではなく、企画部門や専門のIR部門によって行われる場合もあります。

広報についてのまとめ

  • 広報とは自社の提供するサービスや商品の情報を、ステークホルダーに向けて広く情報発信することを指します。
  • 広報は対価を支払って企業や商品を広く伝える広告とは異なり、社会に認識してもらい、知名度を上げることが大きな目的です。
  • 広報活動の種類には、社外広報と社内広報、そして広報と近い関係のIRの3つがあります。

同じカテゴリーの記事

おすすめ記事