ビジネスメディアのミツカル記事カテゴリ:マーケテック広報戦略とは?注目される理由とメリット・デメリット、成功事例
#マーケテック
「広報」とは、企業や自治体などの団体組織が一般消費者に広く情報を発信する活動のこと。「広告(マーケティング)」と混同されがちですが、「広告」の目的は、企業や団体組織が販売する商品やサービスを宣伝して売上を向上させることにあります。
一方、「広報」の目的は、法人団体の事業活動に関する情報やメッセージを正確にわかりやすく発信すること。もちろん広報の結果として売上が向上することもありますが、広報は基本的に自社に対するイメージと信頼を高めるための取り組みです。
広報戦略が注目される理由としては、インターネットの普及によって情報発信が容易になったことがあげられます。一介の消費者がスマホで情報を拡散して社会に大きな影響を与えるようになる一方で、既存のメディアの影響力は失われつつあります。
こうしたメディア環境の変化に対応するため広報戦略にWebマーケティング手法が導入されるようになりました。今では大手企業はもちろん中小企業や地方自治体など多くの法人団体がWebを主体とした最新の広報戦略を展開しています。
SNSやWebサイトなどのデジタルメディアを利用した現代の広報戦略にはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。ここではその両方を具体的に紹介します。
広報戦略を実施することで企業の商品やサービス、あるいは自治体の行政運営や法人団体の事業活動などの情報を社内外のステークホルダーに認知させれば、事業の運営母体とその活動に対するイメージや信頼性が高まります。
それにより企業では売上が向上するとともに優秀な人材の確保が容易になり、離職率の低下につながるメリットも。自治体の場合は市民との信頼関係を構築することで、行政の課題を解決する際に市民の理解と協力を得やすくなります。
またSNSやWebによる広報戦略は既存のマスメディアに比べて費用対効果が高く、予算ゼロからのスモールスタートも可能。施策の効果もリアルタイムで測定できるため、PDCAを回しながら課題を随時改善して戦略の軌道修正を迅速に行うことができます。
広報戦略のデメリットは成果があらわれるまでにある程度の時間を要すること。広報活動は営業やマーケティング活動とちがって売上や利益に直結しないため、施策の効果を数値化して評価することは簡単ではありません。
広報戦略は短期的な売上アップではなく、中長期を見すえた戦略的ブランディングと捉えて実施することが必要です。
広報戦略の立て方は実施する業種や業態、目的によってさまざまです。基本的なプランの立案にあたっては、以下に紹介するマーケティング用のフレームワークが役立ちます。
PEST分析の「PEST」はPolitics(政治)・Economy(経済)・Society(社会)・Technology(技術)の頭文字を合わせた略語です。
PEST分析はその名の通り政治や経済、現代社会のトレンドや技術革新などを事業に影響を及ぼす外的要因として評価指標に取り込み、マクロ環境の分析を行うためのフレームワークです。
「4P」とはProduct(製品)・Price(価格)・Place(流通)・Promotion(販売促進)の頭文字のこと。
「Place」は「場所」の意味ですが、地域によって売上やニーズが異なる状況に対処する、という意味で「流通」と訳されます。
「SWOT」とは、Strength(強み)・Weakness(弱み)・Opportunity(機会)・Threat(脅威)を意味する略語です。
SWOT分析は同業他社と比較して自社の強みや弱み、市場への参入を実施する機会や、避けるべき脅威の有無などを中心に分析します。
広報戦略を立案する際は、以下に紹介する4つのプロセスで行うのが基本です。
広報戦略を立案する際はまず最初に現状分析から手がけましょう。ターゲットとなるステークホルダーのニーズを調査して現状における課題を把握します。それをもとに目標とすべき将来像を具体化します。
STEP2は課題解決を実現するために広報の目的を明確化して、最も効果的な戦略と活動方針を立案します。具体的な目的としてはステークホルダーの信頼を高めること。想定される脅威を排除すること。経営戦略との一貫性を維持することなどが求められます。
施策の立案と策定を完了したら、次はいよいよ実施段階です。重要なポイントは、正確でわかりやすい情報を発信すること。商品やサービス、事業の特徴や強みなどアピールすべき点を絞り込み、それを効率よく発信できる方法と媒体を選択しましょう。
広報戦略には実施後の評価と改善も欠かせません。Web施策は効果測定と成果分析がリアルタイムで可能です。施策の成果を定期的に分析評価してPDCAサイクルを回し、課題があればすみやかに改善策を打ち出して次の戦略策定に活かしましょう。
Webマーケティングと同様に広報戦略の評価測定にもKPIを利用します。そこでここでは広報戦略の評価に用いる主なKPIを3種類ご紹介します。
「広告費換算」とは、広報戦略によってマスコミに掲載されたプレスリリースやコンテンツの効果を、メディアの広告枠に同等のコンテンツを出稿した場合の広告料金に換算した指標です
「リーチ数」とは、マーケティング用語で「広告が到達した人数」のこと。SNSでは広報戦略で投稿したコンテンツを閲覧した人数を意味します。SNSを活用した広報戦略では、SNSごとのリーチ数をKPIに設定して効果測定を行います。
「認知度」とは、企業法人の事業内容や特徴がどれぐらい社会に理解されているかを示す指標です。ポイントは自社の「強み」を認知させること。認知度はWebアンケートなどでNPS(Net Promoter Score)や顧客満足度を調査して計測します。
この記事では広報戦略の参考になる3つの成功事例を紹介します。
広報戦略の成功例としてよく知られているのがスターバックスです。1971年にアメリカで誕生したスターバックスは、テレビCMなどをあえて利用せず、顧客満足度を高めることでソーシャルメディアで高評価を獲得。口コミの拡散によって人気を得ました。
エアウィーヴは釣糸の製造技術を転用した高級マットレスを2007年に発売。一流アスリートにサンプルを配布して口コミで話題となり、東京2020オリンピック・パラリンピックではオフィシャル寝具パートナーに選定されました。
川口市は荒川を隔て東京都と隣接する町です。江戸時代から鋳物や機械部品の製造加工等が盛んに行われましたが、産業構造の変化とともに基幹産業が衰退。工場の廃業や移転が相つぎ、土地利用の転換に迫られました。
そこで東京のベッドタウン化を推進するとともに子育て世代の定住促進を目的とした広報戦略を展開。「ほぼ東京」「治安だって言うほど悪くない」といった自虐的なコピーで話題となり、住宅ローン会社が選ぶ「本当に住みやすい街大賞」を2年連続で受賞しました。
最後に広報戦略の立案に役立つおすすめサービス3選をご紹介します。
「PressRoom Online」は株式会社シグナルが提供する広報PR専用のWebページ作成ツールです。広報活動に用いる写真や動画、資料などを1カ所に集約して格納。プレスリリース作成からオンライン公開まで簡単なステップで実現できます。
さらにプレスリリース作成用の「ガイドライン」や、専門家によるチェック機能を装備。格納したデータは簡単にダウンロード可能です。料金は初期費用が80,000円。月額料金は80,000円リリースチェック費が(月3回目以降)1回5000円となっています。
株式会社シグナルの調査PRは、企業広報のPR戦略をサポートする調査専門のサービスです。そこでは広報戦略の立案に役立つ正確で効果的なマーケティングリサーチを実施しています。
さらに企画書や企業広報などの文脈設計からプレスリリース配信まで一気通貫で対応。大手メディアに掲載されやすく、生活者にわかりやすい情報伝達を実現します。料金についてはお問い合わせください。
ベクトルグループの子会社イベックは、メディアへの露出を最大限に高める「ライブPRイベント プロ」をはじめ、体験者の情報を拡散しやすいPRイベントをプロデュースします。
広報イベントの企画立案からオンライン配信までを一括して対応。インフルエンサーや生活者の視点での顧客体験価値を創出し、メディア露出にこだわったコミュニケーションプランを策定します。料金についてはお問い合わせください。
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