業務改善を目指す場合、その第一歩となるのは業務の可視化です。業務の可視化は業務効率化を可能にするだけでなく、従業員のライフワークバランスの向上による働き方改革にもつながります。
そこでこの記事では、業務可視化のためのさまざまな機能を備えた業務可視化ツールの概要をお伝えするとともに、おすすめのツールもご紹介します。
業務可視化ツールとは
業務可視化ツールとは、業務改善を目的として業務フロー図(フローチャート)の作成などを行い、業務を可視化するシステムです。
業務フロー図そのものは手書きのほか「Excel」などの業務ソフトウェアでも作成することができますが、業務改善を前提に開発されていないため必ずしも効率的とは言えません。
その点、専用の業務可視化ツールには業務可視化に特化したさまざまな機能が供えられ、より深く業務プロセスに踏み込むことによって業務改善を実現することができます。
業務可視化ツールでできること
業務可視化ツールは、業務改善を実現し、企業活動にさまざまなメリットをもたらすものです。このため、多くの業務可視化ツールは業務可視化を可能にする次のような機能を備えています。
業務フロー図の作成
業務フロー図の作成は業務可視化ツールにおいて最も重要な機能のひとつです。専用の業務可視化ツールでは、業務フロー図作成にかかわる図形の記入や重要度別の色分けのほか、容易に手直しをすることもできます。
また、すでに社内で運用している業務マニュアルやチャットツールなどをリンクによって業務フロー図に紐づけることで対応文書の特定やツールの選定を可能にし、スムーズに業務プロセス追うことも可能です。
関連書類の生成
業務可視化ツールで作成できるのは業務フロー図だけではありません。業務改善に関連した書類を自動で生成する機能も備えています。
また業務可視化ツールを活用すれば、業務フロー図をもとにして情報を読み取るなどし、課題に対する管理表などを短時間で作成することもできます。
業務管理
業務フロー図などによって可視化した業務は業務可視化ツールできちんと実行されているかチェックが行われます。
業務可視化ツールによっては監視機能も備えられており、操作画面上でプロセスの実行に対する操作ログや進捗状況の確認することで、作業の重複の防止や従業員間の業務フロー図の活用状況などの把握に役立てることができます。
業務改善効果の予測
業務可視化ツールの中には、コンピューター処理によって事前に効果を予測し、数値化できるものも少なくありません。これにより、業務改善後の効果の度合いを把握し、より踏み込んだアプローチが可能になります。
おすすめの業務可視化ツール13選
業務可視化ツールを導入する際には、自社の業務範囲にフィットしているかをはじめ、コストパフォーマンスやサポート体制なども考慮して選定することが大切です。ここからは数多くの業務可視化ツールのなかでも特におすすめのツールをピックアップしています。
Eye247(アイ・トゥエンティフォー/セブン)
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Eye247は作業の効率化をはじめ、情報漏洩を防止するなど、継続的に業務を見直すことのできるクラウド型の業務可視化ツールです。
労働時間の状況を客観的に把握できる「働き方分析機能」では、労働生産性の向上や働き方改革の推進をサポートするほか、「業務可視化機能」によって内部不正の早期発見に貢献します。また、「IT資産管理機能」ではセキュリティソフトをはじめ全ソフトウェアの把握を容易に把握することもできます。
MITERAS(ミテラス)
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MITERASは、従業員の仕事状況を可視化することにより適切な労働環境を整えることを目的とした業務可視化ツールです。
仕事状況の可視化は、乖離把握(タイムレポート)と仕事実態の可視化(ジョブレポート)の2つのアプローチによって行われ労働環境を適正化を実現します。これにより従業員の勤務状態を可視化し、仕事量の偏りやサービス残業の常態化などを改善することも可能です。
IM-BPM(ビジネスプロセス インテグレーション)
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IM-BPMはNTTグループが提供する業務可視化ツールです。
各ソフトウェアを構築および統合するAPI (Application Programming Interface)があらかじめ用意されており、これを組み合わせることで業務システム等を分析し効率的な業務プロセスを実現する独自のBPM(Business Process Management)ツールをスムーズに開発することができます。このため、IM-BPMはカスタマイズ性が高く自社に最適化することで大幅な業務効率化を実現できるツールです。
MeeCap(ミーキャップ)
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MeeCapは、PC上の操作を収集することで業務フロー図の自動表示が可能な業務可視化ツールです。
また、業務プロセスの分析も手動のほかAIを利用した自動分析にも対応し、人力では及ばない多角的な分析を行うことができます。オンプレミス型・クラウド型の2つのタイプがあり、有償でトライアル版も提供されています。
BPEC(ビーペック)
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BPECは、業務テンプレート集からテンプレートを選び業務フロー図が作成できるなど、効率的な機能を備えた業務可視化ツールです。
これにより漏れのない確実な業務抽出を実現するほか、調査シートの自動生成や情報の表示にグラフィックを多用したGUI(Graphical User Interface)よって直感的に業務フロー図を作成することもできます。
iGrafix(アイグラフィックス)
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iGrafixは生産性の向上に焦点を当てた業務可視化ツールです。
操作は直感的に行うことが可能で、プロセスの詳細をはじめとした細かな情報をフローチャート内に埋め込めるなど網羅性も兼ね備えています。
また、iGafixを提供する株式会社サン・プラニング・システムズでは、業務可視化のコンサルティングも行うなどサポート体制が確立されているのも特徴です。
Questetra(クエステトラ)
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Questetraは、ペーパーレス環境やリモートワーク環境の推進を実現する業務可視化ツールです。業務案件は業務フロー図に従ってコントロールされるとともに、人間工程に到達した際には担当者にアウトプットを促しPDFの生成やクラウドストレージへの保存が自動的に行われます。
またQuestetraでは、「稟議承認フロー」「文書翻訳フロー」「品質チェックプロセス」「請求書発行プロセス」など、さまざまな業務に適用することができるため、日々の業務の中で段階的な業務プロセスの改善が実践可能です。
Qasee(カシー)
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Qaseeは、組織の問題点や課題点、ボトルネックを明らかにし、効果的な組織改善、業務効率化を実現できる業務可視化ツールです。
業務に割かれている時間や非効率な作業の発生状況をグラフで表示できるほか、キータイプやスクロール、タップ量など独自の指標で計測することで、生産量や負荷状況を算出を可能にし従業員自らの意識と行動改革を促進します。
flowM(フローム)
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flowMは、業務を行いながら自動で業務内容を記録することができる業務可視化ツールです。
記録可能なのはマウスやキーボード操作の履歴をはじめ、各操作の時間対象のアプリケーション、また操作画面のスクリーンショットなどです。これにより業務整理や分析を容易にし、業務整理の時間を効果的に削減できます。
RoboRoid(ロボロイド)
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RoboRoidは、業務の可視化やオフィスワーク業務の自動化を実現するRPA(Robotic Process Automation)ソリューションサービスです。
RPAとは仮想知的労働者(Digital labor)とも呼ばれ、デジタル技術を活用し、人が行うパソコン業務の一部を代行するソフトウェアを指します。RoboRoidではさらに調査から分析、開発、運用まで一貫した支援を可能にしています。
Lowcost Career 1000(ロウコストキャリア1000)
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Lowcost Career 1000は、月額運用費160,000円から、業務単価100円からのアウトソーシングサービスです。
業務可視化をするためには業務をアウトソーシングすることで業務管理に集中する体制を構築することも重要になるため、そのような際に有効なサービスです。
Ranabase (ラーナベース)
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Ranabase (ラーナベース)は、組織として継続的な業務改善サイクルを回すことができるプラットフォームです。
システム導入に向けた業務要件定義や運用設計、属人化してしまった業務の文書化と標準化、引き継ぎや教育のための業務マニュアル整備、アウトソーシング、内部統制対応など、業務プロセスを「変える」ことに関わるさまざまな用途にご利用いただくことができます。
ワークレビューDX
![](https://mitsu-karu.com/wp-content/uploads/2022/02/スクリーンショット-2022-01-27-14.04.07-1-1024x640.png)
ワークレビューDXは、組織と個人の業務量を適切に把握することで、業務最適を実現することができるツールです。
誰が何の業務に、どのくらいの時間を使っているかを可視化し、従業員の心理的安全性の担保や、精度の高い経営予測を可能にします。クライアントダッシュボード機能では、 売上や粗利など経営指標とクライアントごとの稼働時間を可視化することもできます。