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LOB(ラインオブビジネス)導入のメリットと注意点、おすすめアプリ

#マーケテック

ITやAIなどビジネス、特にマーケティングにおいてデジタル技術の導入は、現在では不可欠であり一般的です。
その中でも概念的な用語でもあるLOBは、効率的な経営や業務に必須とされています。
現在では多くの企業がLOBを取り入れ経営に活かしていますが、導入には様々な準備や吟味が必要です。
ここでは、LOBの基礎知識や意味、メリットやデメリット紹介し、導入時の注意点をあわせて紹介していきます。

LOBの基礎知識

顧客の満足度や成果をあげるためには、効率的な経営管理や業務を行うことが重要です。
現在ではITやAIなど、デジタルテクノロジーの進化によって、多くの企業がシステムやデジタルツールを導入することが一般的になっています。
LOBという概念は以前からありましたが、経営管理や業務管理に導入されるデジタルテクノロジーの進化と共に、その意味も大きく変化してきました。
ここではLOB(ラインオブビジネス)の基礎知識と意味を解説していきます。

●LOBとは

LOB(ラインオブビジネス/Line of Business)とは、企業の経営管理に必要な基幹業務を取りまとめて管理するアプリケーションのことです。もともとは、企業の各事業部をつなぐライン部門や業務を指す意味でしたが、現在では各部門が業務を行うための基幹アプリケーションや管理するためのアプリケーションです。

企業の規模が大きくなり経営が多角化するほど、各部門の業務は増えることが必然であり、それらを取りまとめる業務量は多くなるのが必然です。
デジタルテクノロジーの導入が一般的になる以前の企業は人的な作業により、業務を行っていました。
そこでより効率的に業務や経営を行うために概念としてできたのがLOBで、そのための業務方法やライン部門を指す言葉や意味として使われました。

しかし、コンピューターが各業務に導入されITやAI、クラウドなどのデジタルテクノロジーを業務に活用するのが一般的になった昨今では、効率的に業務や経営を行うために各部門が業務を行うための基幹アプリケーションを指す言葉や意味として拡大解釈されています。企業の業務や経営に関わる成果をシステム・アプリケーションで管理することで、意思決定や方向性、スピードや正確性等を求めた経営が可能になります。昨今では、「企業の各業務に関わる基幹アプリケーション」という解釈が一般的となっています。

各業務や成果などに直結する主要な基幹アプリケーションの運用・管理をひとつのシステムに統合したものを「LOBシステム」といいます。
以前は、それぞれの基幹業務を行う端末を各々で運用し、データを集約して運用するのが一般的でしたが、PCが普及している現在では基幹アプリケーションをシステムに統合して運用するのが一般的です。

LOBシステムは、複数の従業員がそれぞれ共同して作業を行うことを前提として設計されます。まだまだ、馴染みが少なくその意味も曖昧に取られがちなLOBですが、今後の各業界の成長において必要な部門です。

国内市場のマーケティングにおけるLOB部門への支出はIT全体の支出と共に、2018年を境にその伸び率に陰りが見えましたが、昨今の社会情勢が相まってさらに重要度が増しており、今後は大きな伸び率が予想されています。※
企業の成長が大きくなるほど、「会計」「在庫管理」「受発注管理」「SCM(サプライチェーンマネジメント)」などの作業が煩雑化し量が増えるため、よりスピーディで正確な管理が必要です。
会計は、お金の流れを全ての側面から計算・報告し、企業内部の関係する部門や担当者、責任者などに報告されます。
また、外部の利害関係者に報告する”財務会計”に分けて管理することも可能です。

在庫管理では、「原材料」「仕掛品」「製品」に分けられ、製品状況や数量を管理していきます。それぞれのデータを管理しバランスをとることで、コスト増加やサービスレベル低下を防ぐことが可能です。LOBシステムで全体を捉えて各部門を適切な運用をすることで、在庫の適正化などを行うことができるようになります。

販売管理全体のなかでも特に重要度が高いのが受発注管理です。顧客との取引を捉え、適正な受発注のバランスをとることにより、より高いサービスレベルを維持することが可能になります。

原材料の供給元から消費者の手に渡るところまでを一つのプロセスと捉え、一つのチェーン(鎖)とする考え方がSCMです。常に全体像を捕らえることが出来るので、過剰供給や過剰在庫を防ぎ合理的な生産を目指すことが可能になります。
また、供給不足や在庫不足を防ぎ需要と供給のバランスをとり、高収益を目指すことが可能です。

※参照 IDC/"国内IT市場 LOB支出の産業分野別/企業規模別予測を発表"
https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prJPJ45329119

●ERPとの違い

ERPとは、「Enterprise Resource Planning」の頭文字から取った名前で、”統合基幹業務システム”のことをいいます。人材や物、お金等の企業の資源を適材適所に分配をし、成果を求めた有効活用を目指すための仕組みです。
多くのERPシステムに在庫管理アプリやシステム、受発注に関わる関わるアプリやシステムが含まれるのは、このような意味を含むからです。

LOBとERP、共に概念的な意味合いになるため明確な違いを表すことは難しいですが、ビジネスにおける用語としては、同じ意味合いと考えても問題ありません。あえて違いをあげるなら、デジタル用語・コンピュータ用語としてはLOBはERPを含めた基幹業務の管理を行うため、ERPはLOBに包含されるということです。

LOBを導入するメリットと注意点

LOBがどのようなメリットがあるのかを把握し、自社でどのような成果を見込めるのかを知っておくことが重要です。
ここでは、LOBを導入するメリットと、導入時における注意点を紹介していきます。

●LOB導入のメリット

・経営者が迅速に意思決定しやすい

LOB導入で得られるメリットとして大きいのが、意思決定の迅速化です。
特に経営者は、一元管理された必要な情報をリアルタイムで確認することが可能になるため経営判断を迅速に行うことができます。LOBがなければ、各システムの情報は別々に管理されているため、それぞれの情報を集めることや、必要とする情報を可視化するまでに時間がかかってしまいます。

その点、LOBの特徴である情報の一元管理によって、迅速に必要な情報をピックアップすることが可能です。マーケットのデジタル化もあり、多くの決定は迅速且つ正確に行うことが必要になります。LOBは、そのためのスピード化を実現することが可能ということです。

・人為的ミスを削減できる

LOBは、システムを統一するため、各部門のデータを共通データとして管理します。そのため、データを必要な情報に視覚化するためにあらためてレポートを作成する手間や入力をする必要がありません。

システムがバラバラの場合は、それぞれのデータを吸い上げ必要なデータになるようにエクセルなどで人為的な入力が必要です。LOBでは、このような行程がないので、入力に関するデータ入力時のミスを削減可能になります。

・すぐにデータ分析ができる

LOBでは、必要なデータ分析をすぐにできるという大きなメリットがあります。
先にあげたように、統一されたシステムのデータなので、データ収集や加工に時間やコストをかける必要がないということです。

LOBシステムでは、経営に関わるデータだけではなく、業務内容や物の流れ、それぞれの部門を効率化するためのデータもすぐに一元管理、データ分析が可能になります。

・顧客満足度が向上しやすい

効率化や意思決定、業務の迅速化などさまざまな効果が見込めるLOBは、最終的にマーケティングで重要な”顧客満足度”の向上というメリットにつながります。
マーケットは、ユーザーマインドの変化やトレンドで日々、変化が起きているのが現状です。的確に求められる商材をマーケットに投入するためには、意思決定のスピードを向上させる必要があります。

LOBでは、一元化されている必要な情報を瞬時に見ることが可能になり、意思決定素早く行うことが可能です。結果的にリアルタイムでユーザーが求める物や不満解消等、を実現できます。このような流れになり、商材・サービス等を市場に投入できることで結果的に顧客満足度やユーザーのLTV(Life Time Value)の向上が期待できます。

●LOB導入時の注意点

現在LOBシステムには多くのツールがありますが、それぞれに特徴があるので、企業の業種や規模によって最適なシステムを導入することが大切です。
また、会計や在庫管理等、それぞれメインにしている内容にも違いがあることや、必要な機能の幅や扱えるデータ量にも違いがあります。

そのため、導入時には業種や規模を考慮し見合ったシステムにすることが大切です。その他に、現在市場にでているLOBはクラウド型が主流なのである程度先を見越し、扱えるデータの容量やバックアップの種類などにも注意する必要があります。

・セキュリティ対策を徹底する

LOBで扱うデータは、企業にとって重要な”財産”です。特に経営に関連する情報をまとめて管理するので、社内・社外あわせて、強固なセキュリティ対策が必要になります。

LOB導入・運用開始前にアクセスできる情報の範囲や権限について、ユーザーごとにそれぞれ決めておくことが必要です。また、ユーザーがシステムを利用した際の操作履歴やアクセス履歴のログを監視・追跡できる態勢を整える準備も必要になります。

他に、不正アクセスや社員のデータ持ち出し等、外部に情報が漏れないようにすることも必要です。ネットワークのセキュリティ強化やデータを扱う際のルール作りを、導入・運用前に決めておく必要があります。

おすすめのLBOアプリ4選

ここでは、おすすめのLOBアプリを紹介していきます。

●アラジンオフィス/株式会社アイル

アラジンオフィスは、5,000社以上の導入実績を誇る販売管理・在庫管理のパッケージLOBアプリです。業種を選ばず、企業にあわせてカスタマイズできるので無駄のないシステムとして利用することが出来ます。

システムとしての柔軟性やネットワークと現場での両面性に優れているというのが特徴です。料金は非公開になっており、問い合わせ後に見積りを依頼する流れです。

●弥生会計 オンライン/弥生株式会社

弥生会計 オンラインは、初めて会計ソフトを利用する場合でも直感的で簡単に使えるアプリです。データはクラウドで処理され、瞬時に場所を選ばず経理データを閲覧・処理できます。

銀行明細やレシート、領収書など紙データをスキャン・撮影しデータ化できる機能があるので、入力や仕分けの手間を大幅に削減できるのが特徴です。料金目安は初年度15,000円で、次年度から30,000円(ベーシックプラン)になります。

●PROCURESUITE(プロキュアスイート)/大興電子通信株式会社

PROCURESUITE(プロキュアスイート)は、都度購買や実績購買等、様々な購買方法に対応した調達支援ソリューションアプリです。見積りから購買、検収までの一連の流れを一気通貫で行うことができ、業務効率を最適化することができます。

LOB導入前にある、様々な課題、問題を解決することで業務改善、コストダウンなどの成果をあげることが可能です。
機能面で会計管理や在庫管理アプリと連携しやすいという特徴もあります。料金は非公開になっており、問い合わせ後に見積りを依頼する流れです。

●SOLOEL(ソロエル)/ソロエル株式会社

SOLOEL(ソロエル)は、間接材購買プロセスを一つのプラットフォームで行うことができる、購買・調達支援アプリです。システムはクラウドで管理され、拠点・グループ企業問全体で効率的に管理することが可能になります。

間接材購買における内部統制やコンプライアンスの強化を見込んだ運営が可能です。シンプルなUIで直感的に操作できるプラットフォームに定評があります。
料金目安は初期費用が150万円からで、システム利用料が30万円からというのが目安です。サプライヤ側の料金はかかりません。

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